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執筆者の写真田口光彦

アクションラーニング③:アクションラーニングの3つのタイプ

アクションラーニングという言葉は、使う人によって以下の3つのタイプがあります。

 1. 学習方法としてのアクションラーニング

 2. 知識の探索としてのアクションラーニング

 3. 成果創出活動としてのアクションラーニング


アメリカでの学習方法がケーススタディに対して、ヨーロッパの学習方法がアクションラーニングです。 講師が質問し、対話するスタイルです。

ソクラテス、プラトン、アリストテレスに代表されるギリシャ哲学を源流とする学習方法です。

「アクションラーニング研修マニュアル」では、アクションラーニングの構成要素として、①問題 ②グループ ③問いかけとリフレクション・プロセス ④行動へのコミットメント ⑤学習へのコミットメント ⑥ファシリテーター(進行役) の6つをあげています。

ここからも学習方法としてのアクションラーニングの概要を伺うことができます。


アクションラーニングを知識探索型と捉えている方が多いのではないかと思います。

アクションラーニングということを広めたGEのリーダー養成プログラムの内容が、まさに知識探索型でした。

当時のGEでは、社内外のベスト・プラクティスをGEのビジネスにどのように適用したらいいかを研究するために、世界中の企業を研究対象に、素晴らしい成果をあげました。

この方法は、多くの日本企業の幹部養成の教育にも取り入れられています。

しかし、文献調査やインターネットからの検索で終わっているのではないでしょうか。

たくさんの価値ある情報を探索することは意味があり、その活動はとても重要です。

しかし、GEのように実際に世界中のベンチマーク先を訪ねて行うアクションラーニングならば、私たちはより多くの価値ある知識を探索できるはずです。


成果創出型こそ、私たちが推奨するアクションラーニングです。

企業は、経営ビジョンを達成するために重要課題を明らかにしています。

ここで一番問われることは、重要課題を達成するための「実行」ができるかです。

かつて日産が苦境に陥った際に、当時のトヨタの奥田会長は、“日産とトヨタがこれほどの実力の差が開いたのは、やるべきことを実行したか、しなかったの違いに過ぎない”と話しています。

(WEDGE2001年1月号より)

今日の多くの日本企業が問われていることが、まさに「実行」です。

そのために企業が行う教育を成果創出型のアクションラーニングに変える意味があるのではないでしょうか。

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